ドリルドライバーとインパクトドライバーは見た目が似ていて、同じバッテリーで動き、コンボキットでは同じ箱に入っていることもよくありますが、動作のしくみは大きく異なります。DEWALTとMilwaukeeのスペックページ、Pro Tool Reviewsが公開しているテストをもとに、両者の違いを整理します。

それぞれがビットを回すしくみ

ドリルドライバーは、モーターとギアボックスで、チャックに安定した連続のトルクを伝えます。限界に達すると、そのまま止まります。Pro Tool Reviewsは、ビットが引っかかると本体が回り続けて手首をひねる可能性があると指摘しており、高トルクのドリルの多くがキックバック制御を備えているのはそのためです。

インパクトドライバーには、ハンマーとアンビルが加わります。ネジが抵抗すると、ハンマーがアンビルの上をすべって打撃を与え、モーター自体の出力に短い瞬間のトルクを上乗せします。Pro Tool Reviewsによると、1秒に最大60回打撃するモデルもあります。その代わり、騒音と、手に伝わる振動があります。

スペックシートが示すこと

スペック上は、インパクトドライバーのほうがはるかに強力に見えます。

  • Milwaukee M18 FUEL 1/4” Hex Impact Driver (2953-20): Milwaukeeによると、トルク2000 in-lbs、3900 RPM、4-Mode Drive Control、長さ4.47”
  • Milwaukee M18 FUEL 1/2” Drill/Driver (2903-20): Milwaukeeによると、トルク1400 in-lbs、オールメタルチャックと機械式クラッチを備え、本体の長さは6.9”
  • DEWALT 20V MAX XR 3-Speed Impact Driver (DCF845B): DEWALTによると、ブラシレスモーターで、最大トルクは1,825 in-lbs、3400 RPM
  • DEWALT 20V MAX XR 1/2-in Drill/Driver (DCD800B): DEWALTによると、ブラシレス、2段速で0-650 rpmと0-2,000 rpm、クラッチは15段階

トルクの数値だけで、すべてがわかるわけではありません。Pro Tool Reviewsは、同サイトのテストでは、ほとんどの場合でドリルのほうが速いという結果が繰り返し出ていると述べています。ハンマーの打撃の合間にできる間隔が、インパクトドライバーの速度を落とすためです。長いネジや大きなネジでドリルがトルクの限界に達する場面では、インパクトドライバーが勝ります。また同サイトは、インパクトドライバーのほうがドリルより速く穴を開けられることは非常にまれだとしています。

チャック、クラッチ、サイズ

インパクトドライバーが使えるのは、クイックリリースのコレットに取り付ける1/4インチ六角軸のビットだけです。ドリルは、丸軸も六角軸もくわえられるキーレスチャックを使います。コンパクトなドリルは3/8インチのチャックが多く、大型のモデルは1/2インチのチャックで、セルフフィードビットのような大きなビットも使えます。

ドリルのクラッチは設定したトルクですべるため、ネジを同じ深さまで、沈ませたり潰したりせずに締められ、硬い木材や仕上げの作業で役立ちます。インパクトドライバーは、別の方法で制御します。たとえばMilwaukeeの2953-20には、Self-Tapping Screw Modeがあり、Milwaukeeによると、ビットのずれや締めすぎを抑えます。

サイズと重さの面では、インパクトドライバーが有利です。Pro Tool ReviewsによるMilwaukeeの2機種の比較では、インパクトドライバーは長さ4.5インチ、本体のみで重さ2.2ポンドでしたが、ドリルは6.9インチ、3.3ポンドでした。

どちらを買うべきか

工具を1つしか買えないなら、Pro Tool Reviewsは、ドリルまたはハンマードリルを勧めています。木材、金属、タイル、プラスチックへの穴あけ、ホールソーやスペードビット、繊細なネジ締めまで、最も幅広い作業をこなせるためです。

長いネジ、ラグボルト、構造用ネジを多く打つ場合や、狭い場所でよく作業する場合には、インパクトドライバーを加えましょう。同サイトは、両方の工具が入ったコンボキットは、あとから2つ目の工具を買うより安くなるのが普通で、一方で下穴を開け、もう一方でネジを打てるため、ビットを付け替えずに済むとしています。コンクリートやレンガには、どちらも適していません。ハンマードリルと、石材用のビットが必要です。

上に挙げた4つの工具はすべて本体のみで販売されているため、同じプラットフォームのバッテリーと充電器が必要です。